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『 ファイアーエムブレム聖戦の系譜 』と『 Zill O'll 』中心の二次創作テキストBlog
「 ト リ ソ ラ 」は、原作ファンによる非公認の二次創作テキストBlogです。
版権元及び関係者様各位とは、一切関係ありません。
また、版権元に対する権利侵犯・不利益を目的とするものでもありません。

Japanese Version Only
since : 2007.02.05

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 傷跡 

向かい合う少女の髪をかきあげたとき、ふと首筋に目を留めた。
月明かりで白く映えている肌にぽつりと浮かび上がっている。
小さな穴が二つ残っている傷跡。

―――吸血の跡だった。

男の視線がそれに向けられていることに気が付いた少女は、手で隠そうとした。
その手を男――レムオンが止める。
びくり、と少女の肩が一瞬だけ震えた。
「レムオン…。」
少女が小さな声でその名を呼んだ。
微笑み、しかし悲しそうな瞳が見上げてくる。
――心配しないで
そう訴えているかのようだった。

 

あの時。
ダルケニスと化して自我を失っていたレムオンを、この少女はずっと抱きしめていてくれた。
優しく包み込んでくれた両手、温もりは、これから先もずっと忘れることはないだろう。

 

そっと顔を近づけると、少女は頬を染めながらも目を閉じた。
白い肌に影が落とされ、薄桃色の唇に己の唇を重ねる。

唇を離した後、少女はそのまま両手をレムオンの首にまわし、耳元で囁いた。
「これからは、ずっと一緒にいてくださいね。」
少女の腰に回していた手に力がこもる。
愛しさが込み上げてくる。
「…ああ。」

ありがとう、と呟いた言葉は夜風に消えていった。

 

fin



あとがき↓

「痣(印)」で書こうと思っていたのは、やはりダルダル吸血イベント関連でした。
で、レムオンとミイス主で結構長いのをメモ帳に下書きとしてペソペソ打っていたのですが、
保存しようとしたらフリーズで全てぱあ………(゜Д゜)
ヤケクソで書いたのが、この作品です。

リベンジします(メラメラ)



08.03.15

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